これについて
PHS、震災時に強く 規制少なく「つながった」「見直されてもいい」おそらく2ちゃんねるとか、あといろいろなところで晒されてしまったようなのだが、自分はウィルコムPHSユーザーである。仙台市内中心部で言えば、携帯よりもむしろPHSのほうが繋がりやすくしかも音がいい。そういうことがあったので、知り合いが契約した二回線(二台)のひとつを折半するようなカタチで持っていたのだ。つまり自分は記事で書かれている「被災地に住むPHSユーザー」ということになる。それで、上の記事の内容について自分なりの正直な感想を書いておくとする。
119番通報や、家族への安否確認の“命綱”になっている携帯電話。東日本大震災では東北地方の多くの基地局が不通となり、電話がつながりにくい状態が続いた。一方、PHSやインターネット電話のソフトウエア「Skype(スカイプ)」は比較的つながりやすかったとして注目を集めている。通信方式などが携帯電話と異なるためといい、専門家は「災害時には非常に有効」と評価している。(大竹直樹)
「PHSは震災当日からつながった」。こんなコメントがインターネットの掲示板などに書き込まれ、話題になった。
国内で唯一PHSを取り扱っている通信会社ウィルコムなどによると、携帯電話は、1つの基地局で広いエリアをカバーしているため、通話が集中する災害時には、交換システムがダウンしないよう通信会社が通話規制をかける。これに対し、PHSは数十~数百メートルおきに、きめ細かく基地局を設置しているため、1つの基地局にかかる負荷も分散され、通信規制をかけることが少ないという。
これまでも震災時に通話規制をかけたことはなく、今回も3月11日に他社の携帯電話への通話規制を数時間実施した以外は、規制をしなかったという。
◆近隣基地カバー
だが、中継局や基地局が津波や停電などの被害を受けた場合、通話できなくなるのは携帯電話と同じ。通信会社各社によると、大震災発生直後、NTTドコモは6720局、KDDI(au)は3680局、ソフトバンクモバイルは3786局が不通となった。
ウィルコムは岩手、宮城両県を中心に1万4千弱の基地局が中断したが、同社は「自家発電設備のある医療機関などの屋上に基地局があれば、周辺が停電になっても機能する」(広報担当者)と強調する。理由は1つの基地局が停電などで不通になっても近隣の基地局がカバーする仕組みになっているからだという。
通信関連の専門書籍を手掛ける「技術評論社」の馮(ふぉん)富久さん(36)は「災害時に強いツールとして、PHSが見直されてもいい」と話す。
◆スカイプも有効
こうした交換システムを経由しないスカイプなどのインターネット電話も災害時に強いツールとして見直されている。インターネットに接続できるスマートフォン(高機能携帯電話)で利用できるスカイプは、世界で5億人以上のユーザーがおり、KDDIの機種には標準搭載されている。
馮さんは「スマートフォンを持っている人は、スカイプ経由であれば発信できた可能性があり、PHS同様、災害時に命綱になりうるツール」と話している。
一方、防災普及活動などをしている財団法人「市民防災研究所」の細川顕司事務局長(67)は「PHSなど複数のツールを持っておくことも有効だが、災害が起きたら携帯電話は使えなくなることを念頭に、日ごろから、必要な電話番号などはメモに控えておくなどの対策を取っておく必要がある」と指摘している。
産経新聞
gooニュースより
書いてあることはほぼ事実である。PHS同士でならば震災当日の11日もなんとなくだが7割強の確率で通話も出来たし、メールも遅延なく送受信できていたのであるこれが。しかし、PHSから他社携帯(固定)、あるいは他社携帯(固定)からPHSへの通話はほとんどがダメだったと言っていい。完全なカタチで復旧したのはやはり10日以上経ってからだった。
だから、果たしてPHSが災害に強いツールと言えるかというと、自分は「それは違うぞ」という感想を持っている。
あのような災害時でもPHS同士で通話が出来ていたのはそれなりの幸運というか要因いくつにも支えられていたからだ。ひとつは自分らが避難していた友人の実家の近くには大きな病院があって、当然その病院には自家発電の設備があるわけで、そして院内連絡網としてのPHSのアンテナがいくつも立っていたということがある。もうひとつは停電時でも端末の充電が出来るものがほとんど揃っていたことだった。これがなければいくら「災害時に強い」といってもどうにもならなかったと思う。ほかにも以前誰かがどこから持ってきたPHSと共用アンテナ基地局の位置を詳細に書き込んである地図があったり、そういう強運に恵まれていたこともあった。
自分が「それは違うぞ」と言い切るのは、やはりPHSのユーザーの数が極めて少なく、しかもほとんどのPHSユーザーが、やはり近くに生きているアンテナがなかったために通話(もメールも)出来なかったということを相当数見聞きしているからだ。
そうなるとね、単純にPHSユーザーの何%かの人が「少数派の優位をむさぼっていた」というだけのはなしで、果たしてそれをして「PHSは災害時に強い」ということに結論付けるのは間違いじゃないのかと。そういうことを言いたいいのだ。
現実に、自分らは震災3日目の13日に多賀城というところまで自転車で往復行をしたのだけれども、途中からは、ほとんどのエリアで(地図にアンテナありになっていても)PHSでは通話もメールの送受信も出来なくなったのである。水没か停電か、とにかくPHSのアンテナがほぼ壊滅状態だったようなのだ。やはり、そういう場所でも一番繋がりが良かったのは結果的にdocomoだった。もっとも、輻輳(ふくそう)も酷く相当に厳しい状態だったのも事実だけれども。あと、繋がる繋がらないはともかくとしても端末が水濡れや衝撃に強かったのは、さすがというべきか「CASIO」のG'z One(あのG-SHOCKみたいなやつ)だった。もしdocomoでG'z One端末があったならば最強ということか。ないんだけどね。そんなものもちろん。あと、ソフトバンクだけれども、なんかほとんどダメダメだったみたいです。
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