2011年3月10日木曜日

音楽再生ソフトにまつわる雑知識

知り合いが借りたCDをパソコンで聴こうとして、そのままのかたちでデスクトップ上に移植していたら異変が起きたという。

どこをどう探しても移植のために作ったholderが見当たらずに小一時間ばかしいろいろな場所(ドキュメントフォルダーやら音楽ソフトのプログラムのあるフォルダー)を探したが見当たらない。

あれと思ったら、デスクトップ上に見覚えのない(名前が違っていたということだろう)フォルダーがあって開いてみたらそれがさっき移植したばかりのCDの曲がずらりと並んでいたと言う。

ほかにもこのように音楽ソフト関連のトラブルは前々から耳にはしていた。

原因はいろいろ考えられるだろうが、単純に言うとその原因すべてが、音楽ソフトの供給者配布者が自社の音楽ソフトでアイなんとかからダウンロードで曲やアルバムを買わせようとして強引とも思える仕様変更をしたために起きているといっても過言ではない。

流石にもうこんなことはないだろうとは思うが、自分もこのケースの場合は、確実に彼が悪いような気がしてならない。というか彼にも落ち度はあったと判断した。


良いのか悪いのかの判断はつきかねるが、最近こういうトラブルは減ってきたものの、実はやっちゃいけないことを平気でやっていてシステム全体を不安定にさせてる音楽ソフトが増えているのは気がかりである。

名前を出すと問題かもしれないが実は「被害報告」が一番多いのがマイクロソフトの「WindowsMediaPlayer(WMP)」だったりするから深刻だ。WindowsのPCを買うと一緒についてくるあの音楽(だけじゃないが)再生ソフトである。

実は自分もこのWMPのせいで「ジョンレノン」ソロアルバム全集を滅茶苦茶にされたり、山下達郎のアルバムをすべて勝手に書き換えられて えらい憤慨したことがある。

まあ興味のない人にはどうでもいい話だろうが、たとえばこういうことだ。

「ダブルファンタジー」というジョン・レノン最後のアルバムがあるが、あれは実はジョン・レノンのアルバムではない。アーチスト名は「ジョン・レノン・アンド・ヨーコ・オノ」で、ジョンと小野洋子の共作アルバムが正しい。死後に出た「ミルク・アンド・ハニー」もだ。

この二枚や「ウェディング・アルバム」みたいなものまでが、WMPソフトが勝手に判断して「ジョン・レノンのアルバム」になっていたのだ。しかも自分の持っているジョン・レノンのアルバムなんてCDから移植したものだけでなく、(アナログの)レコードからWAVファイルで取り込み、それを圧縮せずにFLACのままのものばかりなのに「なぜか」CDから取り込んだのと同じような処理が勝手になされていたのでほとんど憎悪に近い感情が湧き上がってきたものだ。

それだけではない。山下達郎や大瀧詠一(こっちはCDで取り込んだものが多数)の場合はもっと深刻でアーチスト名が中国語やら外国語表記になっていたり、ジャンルが「日本音楽」になっていたりでもうわけがわからない。

聞くと、やっぱり友人が「モーニング娘。がさ、中国語の『早安娘』になったりしたなー」とか言っていた。

それで「ははん、そうなのかな」と察しがついてWMPや音楽プレーヤーだけはネットに繋いでない古いパソコンに移植してみたら案の定そうだった。

WMPの場合、データについては常にどこかに情報を送っていて「相違点」があるとそれを修正するという機能がある。

ダブル・ファンタジーをジョン・レノンのアルバムと収納してしまうのも、日本のミュージシャンのアルバムを中国語表記にしてしまうのも、どうやら元のデータがそうだかららしいのだ。

ちなみに同じ条件(ネットに繋いだ状態で使っていた)で使用していたほかの音楽アルバムを聴くためのソフトではそんなことは起きていない。

それ以来自分はWMPを「音楽を聴くためのソフト」だとは思わなくなった。

もし、自分がどこからか(合法でも違法でも)ダウンロードしたアルバムがこのように勝手に書き換えられてもそんなに憎悪はなかっただろう。むしろしかたないなと諦めていたかもしれない。(あとで直せばいいだけのことだ)

しかし自分の場合は持っていた音楽のデータをPCに移植したところこのような勝手な書き換えがされたので憎悪した。

しかし考えてみると、世の中には「ああパソコンで音楽を聴くということはこういうことなのか」と早とちりしてそのままにしている人もいるに違いない。いやもしかすると大多数がそうなのかもしれない。だとしたら怖いことだ。

音楽とは何か、みたいな大上段から説くのもどうかという気がするが、音楽とは楽しむものであるし、その楽しみは人によって千差万別だろう。フェバレットな今まで聞いてきたミュージャンやグループの名前を勝手に書き換えていいわけがないし、大体にして大元のデータが間違っていたり、そのままでいられるとしたらそっちのほうがよっぽど恐ろしいことでもある。ジャンル分けなんてどう考えてもソフトが自動的にする作業ではない。

まあだから自分は「WMP」を使っている人には「使うのはいいけどできるならネットと遮断した状態で使えよ」と冗談にしか聞こえないようなことを言っている。

あなたにもそれを伝えたい。