2005年12月24日土曜日

「オーラの泉」の特番をやってた

「オーラの泉」の特番をやってた

というか特番やってんじゃん。誰か教えてよね。
レギュラーを見てないのでこの番組の基本スタンスはわからないのだが、霊能力者(でいいだろう)の江原啓之と美輪明宏がゲストの前世を読み取り、あれやこれやする内容。害がないといえばそれまでだが、言わせてもらえれば、「オーラ」とか「前世」とか持ち出さなくても成立するカウンセリングの番組だな。

さらに言わせてもらえれば、全然的外れじゃん。会話の中で修正してさも当たっているかのように見せかけているだけで。どう見ても能力者は美輪明宏のほうだ。

誤解のないよう、あくまで「一般論」として言うのだが、自分が相談を受けた霊能力詐欺の手口を思い出す。ノストラダムスの予言もそうだが、「当たった」と思わせるのにはテクニックがある。それは現実離れしたこと、抽象的な事をなるべく数多く言うこと。占う(霊視というのだそうだ)相手からなるべく多くの発言を引き出すこと、そして最も重要なのは、霊能力者のお告げがさも当たってるかのように解釈してくれる人間をそばにはべらせることだ。ノストラダムスの場合はその役を受け持ったのが五島勉ということになるわけだ。

「あなたの前世は古代ローマの戦士」と言われればそうかと納得出来るかもしれないが、「あなたの前世はアフリカの草原で暮らしていた普通の男」と言われたらなんとなく嫌だよな。霊能力者の知識と想像力を反映してるだけなんだ。所詮。告げられる前世なんてそんなもんだ。でも、人類の歴史というものを振り返ってみれば――前世なんてものがあるとすればだが――「アフリカの草原に住んでいた普通の人間」があらかたほとんどなわけで(笑)、前世を占った結果が、王女とか戦士とか神官とか吟遊詩人とかヘンな職業ばかりなのは確率的に絶対おかしなことなのだ。

あえて戦士とか神官とか吟遊詩人とか持ち出すのならせめてもっとヨーロッパや世界の歴史を勉強してからにして欲しいものだと思うがな。
で、私から言わせればこの「オーラの泉」で行われているのは、女子ごのみに甘く仕上げた「○○ごっこ」レベルに過ぎない。○○に入るのは「カウンセラー」だったり「心理分析」だったりするわけだな。

「それが人を幸福にするのであればなんだっていいじゃないか」という向きもあるだろう。その意見には一割は賛成だが九割は反対だ。というのもこの日本に自分の発言に対し全責任をまっとうしている自称『霊能力者』がまったくいないからだ。というかたぶんこれからも出現しないだろうな。

現実、この番組内ではないが、江原啓之は自ら相矛盾するような発言を繰り返し
気がつかずにいる。
無駄におしゃべりな霊能者というのも愚かな霊能力者同様、害毒以外なにものでもないのだ。
こんな番組地上波テレビで流すなよな。何回痛い目に会えば目が覚めるんだか・・・
とかなり呆れている自分がいる。

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