2007年3月5日月曜日

霊感商法を助長しているテレビ局

重要なニュースが我々のところに飛び込んで来た。
まるで矢追純一の番組みたいだが。


超能力や心霊現象を取り上げたテレビ番組が霊感商法による被害への素地になっている危険性があるとして、全国霊感商法対策弁護士連絡会は、民放連とNHKなどに番組内容の見直しなどを求める要望書を提出した。

同連絡会によると、05年に連絡会や消費者センターに寄せられた霊感商法の被害は約1000件、総額約28億円。多くは統一教会がらみの相談という。

要望書では、この数年、「霊能師」が霊界やオーラを見えると断言したり、タレントの未来を断定的に予言したりし、出演者が信じているような番組が目立ってきた、と指摘。
番組の社会的影響に注意を払い、行き過ぎを是正してもらいたい、などと求めた。


朝日新聞.comの記事http://www.asahi.com/culture/update/0304/012.html?ref=rss

このブログでもずっと書いてきたことだが、最近の民放のテレビ番組には、そのジャンル分けが難しくなっているものが多い。そういうものをとりあえずテレビ局は「バラエティ番組」と名付けることで他の報道番組や生活情報番組とは区別はしているのだが、おそらくは、製作しているスタッフ本人達も自分らが作って放送されているものがいったいいかほどのものなのかという意識なんてこれっぽっちももってはいないであろうということはその番組の最初から最後までしっかりと見ていればなんとなくだがわかる。

今更だが、実は自分はテレビでオカルトを扱うことにはさほど反対はしていない。ただその取り扱いには充分な注意を払えよ、ということだけは常々書いているだけで。

いや書くだけではない。TBSとテレビ朝日に対してはそのことで何度も注意を促す電話やメールをしているくらいだ。きっとTBSでは自分の名前とメアドと電話番号は常連クレーマー扱いになっているのではないだろうか。まあいいけど。

この記事が差していると思われる細木和子と江原啓之のレギュラー番組についてはほとんど見ていない。見ていないで批判を加えるのもどうかとは思うのだが、見ても仕方がないということと番組終わりの部分だけ見れば批判には充分だと思っているからだ。

というのも、このテレビ局に電話をすると、必ず彼等が口にする言い訳が「あの番組はバラエティ」なのである。もう随分と前からこの言い訳を聞かされてきた。

そのたびに「だったら番組の終わりに必ずこの番組がバラエティであって、内容にフィクションがあるということを断わるテロップを出しなさい」と言っているのだ。

守られたためしはないだろうが。一応言っておくだけは言っておかないとという立場の表明である。JORAにも一応通報はした。嘘が多いのは誰の目に見ても明らかなことだし。

自分でも「必死だな、プ」と嘲りたくなるくらいの偏執ぶりである。

というか、こういうこと、後から気づいたときにはもう手遅れなのだ。特にTBS、オウム事件で自分らが何を失ったのか、もう忘れてしまったのだろうか?10年前とまったく同じような事を繰り返しているのにだ。

占いだとか前世というのは、言ってしまえばカイロで感じる暖かさと同じようなものだ。一箇所だけ暖める事で他の大部分が冷え切っているということを忘れさせてくれるという意味でだ。

たった一箇所が(偶然なのかどうかはわからないが)当っただけで、その他の外れた個所のことを全て考えさせなくしてしまうというのがこういう占い番組だとか前世を見る番組の実に恐ろしいところだ。


この記事で挙げられた統一教会による霊感商法の被害というもの、実は単なる氷山の一角に過ぎない。まあ、いま自分が労力を傾けているジュセリーノの予言なんていうのも実はこういう日本に深く根付いてしまったオカルト的思考から抜け出せなくなった人たち相手に、ある種の霊感商法(不安ビジネス)を繰り広げているのである。

特に「波動」なんていう疑似科学がこの機を逃すまいとネット上で信者獲得のためにいろいろと工作を仕掛けている現状はなにかしらある種のSFを想像させる不気味さがある。いや本当にだ。きっと彼らは自分ところに信者が集まるために日本に大地震が来ないかだとか、パニックにならないだろうかなどと考えているのであろう。そういう発想が恐ろしいのである。

そしてそれを助長させているのはあい変わらずテレビ局(テレビ朝日)なのである。
去年発表した予言の大半が外れていることを知っていて「的中率90%」とか「恐るべき的中率」などという嘘を並べ立ててこのジュセリーノという予言者(自称)の名を日本に広めたのがこのテレビ朝日なのだから。

その実体についてはこのブログを読んでいただきたいのだが。

まあ、なにはともあれTBSとテレビ朝日にはまず番組終わりには、この番組がフィクションであり事実とはことなる、というテロップで締めるという大原則を貫くところからはじめてもらいたい。これでも自分はまだ君等の味方でもあるのだよ。